歌声が鼻声になる?原因と効果的な改善方法を徹底解説!

歌を歌う際に鼻声になってしまうと、歌声の質が低下するだけでなく、聴衆に歌詞が伝わりにくくなるという問題が生じます。鼻声は多くの歌い手を悩ませる共通の課題ですが、原因を理解し適切なトレーニングを行うことで必ず改善することができます。本記事では、歌声が鼻声になる原因と、ボイストレーニングを通じた効果的な改善方法について詳しく解説します。

記事のポイント

1.鼻声の主な原因は、発声時の口や舌の位置の不適切さと、風邪や鼻炎などの発声器官以外の要因である。

2.鼻声改善には、口の奥の開き、軟口蓋の上げ、舌の位置調整が重要。

3.ボイストレーニングでは、正しい発声方法、軟口蓋の活用、舌の位置、鼻腔共鳴の理解が鍵となる。

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歌声が鼻声になってしまう原因とは?

歌声が鼻声になる原因として主に挙げられるのは、発声時の口や舌の位置が適切でないことと、風邪や鼻炎など発声器官以外の要因です。

発声時の口や舌の位置が原因のケース

発声時の口や舌の位置が正しくないと、声がこもったり抜けが悪くなったりして、鼻声になりやすくなります。

口の奥の開きが小さいと鼻声になりやすい

口の奥の開きが十分でないと、声が口腔内で響かずに鼻にかかってしまいます。口の奥をしっかりと開け、軟口蓋を上げて口腔内の空間を確保することが重要です。歌声がこもって聞こえる鼻声の人は、口の開きが小さいことが多いのです。

舌の位置や顎の力み具合も鼻声に影響

舌が奥に下がりすぎていたり、顎に力が入りすぎていたりすることで、声の通り道が狭くなり鼻声の原因になります。以下の点に注意しましょう。

  • 舌を前に出し、口の中で平らにする
  • 顎の力を抜いてリラックスさせる
  • 喉や首に力が入らないようにする

風邪や鼻炎など発声以外の原因

風邪や鼻炎、アレルギーなどの疾患によって鼻声になるケースも少なくありません。これらの疾患は鼻腔や喉に炎症を引き起こし、鼻づまりや鼻水、のどの痛みなどの症状を伴います。

鼻づまりや慢性的な炎症が鼻声の原因に

鼻風邪などで鼻づまりを起こすと、口呼吸になるため声が鼻にかかりやすくなります。また、慢性的な鼻炎やアレルギー性鼻炎の方は、普段から鼻腔や喉に炎症があるため鼻声になりやすい傾向にあります。

症状が長引く場合は耳鼻科を受診し、的確な治療を受けることをおすすめします。炎症を取り除くことが、鼻声改善の第一歩となります。

乾燥や気温差による粘膜の状態変化も要注意

空気の乾燥や急激な気温変化は、鼻腔や喉の粘膜の状態を変化させ、鼻声の原因となることがあります。特に以下のような環境では注意が必要です。

  • 冬場の乾燥した室内
  • エアコンの効いた部屋
  • 暖房と外気の寒暖差が激しい場所

のどを保湿するために、こまめな水分補給を心がけましょう。また、加湿器を使用したり、マスクを着用したりするのも効果的です。

歌声が鼻声になるのを改善する方法

風邪や鼻炎などの疾患が原因でない場合、正しい発声方法を身につけることで鼻声は大きく改善します。ここからは、ボイストレーニングの観点から見た鼻声改善のポイントを解説します。

正しい発声方法を身につける

鼻声を改善するには、正しい発声方法を習得することが何より重要です。適切な口の開け方や軟口蓋の使い方、喉の開放などを意識的にトレーニングしましょう。

軟口蓋の空間を活かした歌声を目指す

軟口蓋は口の奥にドーム状にある柔らかい部分で、この空間をしっかりと開けて発声することが 鼻声改善のカギとなります。 軟口蓋を意識的に上げ、口の奥の共鳴腔を広くするイメージで練習しましょう。

軟口蓋を上手く使うコツは、以下の通りです。

  1. あくびをするときのように、喉の奥を大きく開ける
  2. 口の奥を縦に広げ、軟口蓋を上げるイメージを持つ
  3. 頭の後ろや頭蓋骨全体に声を響かせる意識を持つ

母音ごとの口の形を確認しクセをチェック

「あいうえお」の母音は、それぞれ口の形や舌の位置が異なります。自分の口の形のクセを知り、意識的に直していくことが大切です。

例えば、「あ」の発声の際に口をあまり開けていなかったり、「い」の発声の際に口角を横に引きすぎていたりするクセがある人がいます。鏡の前で自分の口の形をチェックし、必要に応じて修正しましょう。

プロのボイストレーナーに口の形をチェックしてもらうのも効果的です。客観的な視点からアドバイスをもらうことで、自分では気づきにくいクセを知ることができるでしょう。

舌の位置を意識する

舌は発声の際に重要な役割を果たします。舌の位置が正しくないと、声の通り道が狭くなったり共鳴が十分に得られなかったりして、鼻声の原因になります。

舌が奥に引っ込まないように注意

特に母音「あ」を発声する際に、舌が大きく奥に引っ込んでしまう人が多いです。舌が下がりすぎると声が閉まって響きが悪くなるため、舌を上顎の裏に軽く付けるように意識しましょう。

舌を前に出すことを意識するのも効果的です。舌を前歯の裏あたりに置くことで、自然と舌が平らになり、声の通り道が確保されます。

舌根に力が入らないようにする

舌根とは舌の付け根の部分のことで、ここに力が入ると声がこもった感じになります。リラックスして舌根の力を抜くことが大切です。

力みをとるには、以下のようなイメージを持つと良いでしょう。

  • 舌全体を柔らかいスポンジのように感じる
  • 舌を口の中で泳がせるように動かす
  • 舌を前後に動かすことを意識する

鼻腔共鳴を理解し活用する

声量を上げるためには、声帯の振動だけでなく、口腔や鼻腔の共鳴を使うことが重要です。特に鼻腔共鳴は、声に伸びと響きを与え、豊かな声量を得るために欠かせません。

ハミングで鼻腔に響かせる感覚を養う

鼻腔共鳴の感覚をつかむには、ハミング(鼻歌)の練習が最適です。口を軽く閉じ、「ん」という音を鼻から響かせます。このとき、鼻の奥や頭蓋骨に響く感覚を意識しましょう。

ハミングのコツをまとめると以下のようになります。

  1. 口を軽く閉じ、歯は開ける
  2. 舌の力を抜いてリラックスさせる
  3. 鼻の奥や頭全体に響かせるイメージを持つ
  4. 声を我慢せず、思い切り響かせる

響く感覚を身につけ芯のある歌声を目指す

ハミングの響きの感覚が身についてきたら、その感覚を実際の歌声にも取り入れていきます。口を開けて歌う際にも、鼻腔共鳴を意識することで、声に芯が出て太く響く声になるでしょう。

音域 共鳴を意識するポイント
低音域 胸の奥や背中への響き
中音域 口蓋や頭蓋骨への響き
高音域 頭頂部やこめかみへの響き

歌声が鼻声になる原因と改善方法について総括

鼻声は多くの人を悩ませる歌唱上の課題ですが、根気強くトレーニングを積むことできっと克服できます。自分の癖を知り、正しい発声法を身につけていくことが大切です。

一朝一夕では上達しないかもしれませんが、毎日の地道な練習の積み重ねが、いつか大きな成果として実を結ぶはずです。楽しみながら練習を続け、理想の歌声を目指して頑張っていきましょう。

※下記の記事では、歌声が安定しない原因と対策について解説しています。

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